船場料理の12ヶ月

「天下の台所」といわれた大阪の商人街の中心地だった船場。薬や呉服、材木、米などを扱う大店が並び、旦那さん、御寮さん、若旦那にいとさん(お嬢さん)たち家族と、番頭さんや丁稚などの使用人が寝食を共にしていました。普段は質素な食事ですが、毎月の節句や行事には、ご馳走が作られました。その料理は、大阪の食文化の凝縮でもあります。長年大阪の町人の生活史を研究している近江晴子さんが、船場の旧家出身の水落静さん(明治37年=1904年生)から、江戸から昭和初期にかけての大阪商人の食卓を聞き取りました。同家に伝わる「年中行事帳(文政期1818~1830年)」の資料を参考に、月ごとの行事と料理を紹介します。